エアコンの「除湿(ドライ)」と「冷房」の電気代はどっちが安い?

「エネチェンジの記事より抜粋」

結論から言えば、「除湿のほうが安い場合もあるし、高い場合もある」ということになります。その理由は、冷房や除湿のしくみの違いにあります。

「冷房」は温度を下げる機能

冷房は部屋の温度を下げることを目的とした機能です。室内機と室外機をつなぐ配管の中を循環する冷媒が熱交換器をとおして室内の熱を奪い、冷えた空気を室内に戻すことで室温を下げます。

空気が冷やされる際には、温度の急激な低下によって飽和した水蒸気が結露水となります。そして、この結露水がドレンホースをとおって室外へ排出されるしくみです。室内の空気中の水分(湿気)を排出することになるため、実は冷房も除湿を兼ねていることになります。

「除湿」は湿度を下げる機能

いっぽうの除湿は、湿度を下げることを目的とした機能です。一般的な除湿は「弱冷房除湿」と呼ばれ、冷房と同様のしくみで室内の湿度を下げていきます。

ただし、冷房が素早く室温を下げることを目的としているのに対し、除湿は湿度を下げることを目的としているため、急激に部屋を冷やさないよう「弱冷房」で運転して湿度を下げます。

エアコンの上位機種には、気温を下げずに湿度だけを下げるための「再熱除湿」というドライ機能がついているものもあります。

エアコンの「冷房」「弱冷房除湿」「再熱除湿」の電気代と使い分け

ズバリ、電気代が安いほうから、

  1. 弱冷房除湿
  2. 冷房
  3. 再熱除湿

という順番になります。

ただし、弱冷房除湿は電気代が安いというメリットがある半面、部屋の温度を下げてしまうほか除湿量が少ないというデメリットがあります。いっぽうの再熱除湿は電気代は高くなりますが、肌寒い梅雨の時期に適しているほか湿度を下げたいけれど冷え性で就寝時に室温を下げたくない場合などに重宝するでしょう。

逆に真夏に再熱除湿を使用すると、室温が下がらないばかりか電気代も高くついてしまうことになるので注意が必要です。

我が家のエアコンはどっち?「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の見分け方

エアコンのメーカーによって、再熱除湿を搭載しているモデルとそうでないモデルがあります。

2023年モデルの最新エアコンでは、富士通とコロナのエアコンは再熱除湿と弱冷房除湿をリモコンで切り替えることができます。他メーカーは再熱除湿方式のみであったり、再熱除湿方式ではないけれども快適な温度を保てるよう工夫された除湿機能になっていたりとさまざまです。

出所:「エネチェンジの記事より」

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